2009年02月09日

時の流れとともに

 1日だけ帰省してきた。目的は、奈良県高校の最強者決定戦に顔を出すためである。7〜8年前から毎年この時期に行われているイベントで、中学生や高専生も参加しており、OBも多く顔を出している。
 11年も前に卒業したOBで、しかも東京在住という私が、わざわざ出かけた理由は2つあった。1つは奈良県高校棋界の現状が心配だったから、もう1つは「熱く生きる」という今年のテーマに沿って行動しようと考えたからである。
 前者については昨年5月にも少し書いたが、奈良県全体のレベルは数年前に比べてかなり下がっていて、昨年のGWの大会は活気も今一つだった。ゆえに、それからどうなったがかなり気になっていたのだ。ただの一OBで強豪でもない私にできるのは微々たることだが、それでもいないよりはいいだろう。
 続いて後者だが、正月に今年のテーマとして「熱く生きる」を挙げたものの、仕事が忙しく、具体的な行動には移せないでいた。そのため、ここらで何か行動しないと、テーマを設定した意味がなくなってしまうように思った。そして、自分の持つ「熱さ」を満足させるイベントとして、ちょうどこの最強者決定戦があった。

 では、私が会場で何をしていたかというと、別に大したことはしていない。将棋は2局指して1勝1敗、あとは運営の手伝いをしたくらいである。頼りになる若手OBが何人も来ていたので、私が動き回る必要はなかった。
 それでも収穫はあった。わざわざ行っただけの価値はあったと思えた。それは、参加者がかなり増えていて、活気も戻っていたことをこの目で確認することができたからだ。
 確かに、まだまだレベルは低い。時間を使わずに負けるものも少なくなかった。しかし、これだけ盛況であれば、レベルはおのずと上がっていくだろう。また、誰にでもチャンスがあるという状態も、悪いものではない。大切なのは、これからしっかり鍛えていくことであろう。
 また、大学生の若手OBがたくさん来てくれていたのもたいへん嬉しかった。彼らと同等の力を持つ現役の選手はおらず、彼ら自身の鍛錬にはならないのだが、それでも地元の後輩を鍛えてくれるというのは、非常にありがたいことだ。

 このイベントに参加するのは、今年が最後になるかもしれない。大学生が何人も来てくれているから、もうわざわざ行かなくてもいいかなという気もしている。他のOBと交流したり、顧問の先生方に挨拶をしたりという機会は、他にもあるのだ。
 私は今年30歳になる。高校のOBとしては、もはや若手ではない。また、特別な待遇をしてもらえるほどの実力を持ち合わせているわけでもない。淋しさはあるが、これが現実だ。
 一方で、30歳前後でしなければならないこともある。自分の家族を持つことである。家族を持ち、子供を生み育てることによって、若者が生産されるのだから。そして、それが文化を後世に残していくことになるのだから。
 6年前、最後の一軍戦を戦ったとき、自分たちの時代が終わったことを実感した。そして、そのときと同じような感情を、今の私は抱いている。当時と同様に、これは自然の成り行きだと思う。そう思わせてくれた現役および若手OBの諸君には、感謝の念を持たなければなるまい。
posted by せた at 01:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月03日

信州小旅行・前編

 出発は昼。久々の休日ということもあっていろいろとすることがあり、すっかり遅くなってしまった。地下鉄の車内で時刻表を取り出し、大まかな行程を確認する。今回は青春18使用だが、とりあえずこの日のうちに長野までは行けるようだ。
 寒い時期の豪雪地帯ということで、近年の旅行にしては移動時間が長く、途中下車を少なくした。その代わり、車窓の風景を楽しもうという狙いである。数ヶ月前に読んだ『日本の鉄道絶景100選』という本で選ばれている絶景が、今回のルートには4ヶ所ある。他の区間も自然の豊かなところが多いから、退屈はしないだろう。
 錦糸町から総武線に乗り、御茶ノ水で中央線特別快速に乗り換えて高尾へ。ここで甲府行に乗り換えると、いきなり景色が変わった。左右に山が迫ってきて、関東平野を出ていくことを実感する。いよいよ非日常の世界だ。
 所々に雪が残っている山岳地帯を越えて甲府盆地へ。弧を描くようにして盆地に入っていく勝沼ぶどう郷−塩山間が、先の本で採り上げられていた絶景だ。左手には甲府盆地が一望でき、その向こうには南アルプスの山並みが見える。期待に違わぬ風景だった。
 盆地に入ってしまうと平凡な景色になり、しばらくして甲府に到着。ここでは20分ほど待ち時間があり、駅前にある武田信玄の銅像を撮ったり、駅ビルの本屋を冷やかしたりして過ごした後、小淵沢行に乗り込んだ。
 甲府の3駅先の韮崎から小淵沢を経て富士見までの区間も、例の本で採り上げられていた絶景区間だ。既に午後4時を回り、日はずいぶん西に傾いたが、まだ景色は見える。既に冬至から3週間が経ち、多少は日が長くなった気がした。
 日野春という駅で特急退避のため8分ほど停車。暇だし景色も良さそうなので外に出る。駅舎のすぐ前が谷になっていて、斜面から反対側の山並みを撮った。民家の飼い犬に吠えられるというハプニングはあったが、乗り遅れることもなく無事に駅に戻った。DSCN0445.JPG
 韮崎のあたりは右に盆地、左に山並みという景色だったのだが、しだいに両側とも山が迫ってきて、小淵沢に到着。ここでの連絡時間は13分。やはり外に出て、町や山をカメラに収めた。最近は10分程度の待ち時間なら駅でおとなしくしていることが多かったのだが、どうもこの日はそんな気分ではなかった。多少は運動にもなるし、悪いことではないだろう。
 この13分の間に空はすっかり暗くなり、発車後は特に何をするでもなく過ごす。車内はガラガラだが、少し離れたところに陣取っていた地元のおっちゃん軍団の話がうるさく、眠るような状況ではない。3連単がどうこうなどと言っているので少し気になったが、詳しい内容はわからずじまいだった。
 午後6時頃、上諏訪で途中下車。目的は温泉である。周辺地図で共同浴場「片倉館」の場所を確認し、人気のほとんどない道を歩く。所々に雪が残っているが、歩行に支障が出るほどではなかった。
 10分ほど歩いてたどり着いた片倉館は、かなりの歴史を持つ洋風建築である。隣にも風格のある洋館があり、こちらは美術館なのだが、残念ながら開館時間外だ。建物の手前の庭にはイルミネーションが飾られている。こういうのは不要だと私は思うのだが。DSCN0467.JPG
 片倉館の料金は500円だが、脱衣所のロッカーに50円かかるので、実質550円だった。50円とはいえ、損をした気がしなくもない。肝心の湯は、やや熱めで体がよく温まる。底に小石が敷かれた深い(1mくらいはあった)湯船も個性的でおもしろい。
 片倉館を出た後、少し歩いて諏訪湖へ。湖と対岸の夜景をしばし眺め、写真を数枚撮る。湖はほぼ真っ暗で対岸も小さな街なので、何を撮ったのかよくわからなかったが。時間が少しあったので、この日の宿の予約を取っておいた。長野駅から徒歩15分、素泊まり3500円のホテルに決定。
 駅に戻り、ビールとつまみを買って松本行に乗車。車内はガラガラで、のんびりとビールを飲みつつ、翌日の行程を考える。50分ほどで松本に到着。
 松本から乗った快速長野行きは、なんと特急用の車両を使用していた。これは思いがけぬ幸運だ。席をリクライニングさせてくつろいでいるうちに睡魔に襲われ、ほどなく眠りについた。
 この列車で通る冠着〜姨捨の区間も有名な絶景区間で(日本三大車窓の1つとされている)、例の本でも採り上げられている。前述のように私は眠っていたのだが、このあたりで景色を説明する車内放送が入り、目を開けて夜景を眺めた記憶は残っている。夜でも、車窓から見下ろす善光寺平は確かに絶景であった。
 松本から1時間ほどで長野に到着。ホテルは市街地とは反対方向で、人の少ない通りを15分ほど歩いた。ホテルの近くに飲食店がほとんどなく、チェックイン後にフロントで聞いたら「近くだとバーミヤンがという中華レストランがあります」とのこと。駅まで戻るのは面倒なので、夕食はバーミヤンで済ませたが、長野ならではの店に入れなかったはちょっと心残りである。
posted by せた at 01:36| Comment(3) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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