2009年07月14日

社団戦記4 −完勝−

 続いて本日の最終戦。相手は学習院櫻将会。3戦連続で大学将棋部のOBチームと当たるわけだ。一口にそう言っても、若いチームもあればベテラン中心のチームもあり、構成はそれぞれ違うのだが。ちなみに、学習院櫻将会は比較的若い人が多かった。
 ようやく大将席から離れ、今度は七将での出場。必ず端に配置されるというのは、真ん中の方だと邪魔だということだろうか。まあ、そういう起用法でも別に不満はないが。
 私の将棋は相手のウソ矢倉で、私は急戦で対抗。24で何局か指したことのある形になり、無理筋だと思っていた変化に相手が飛び込んできた。慎重に時間を使い、攻めをいったん受け止め、そして反撃の時を迎えた。09Jul06-4 54手.gif
 図から▲5二銀△3二玉と進み、そこで▲4五歩が実に気持ちの良い一手。相手はここで長考に沈んだが、もはや適当な受けはない。長考中に観念したのか以下はバタバタと進み、69手という短手数で私の勝ちとなった。
 団体戦でこんなに楽な勝ち方ができることは滅多にない。既にかなり疲れていて、体力勝負には不安があったし、ありがたい展開だった。そして、後で気付いたのだが、1日に3勝したのはなんと1年8ヶ月ぶり。これはなんと言えばいいのか…。

 チームはまたも苦戦を強いられ、2-2の状態が長く続いた。運営の都合により、残った対局は1手20秒となる(社団戦ではいつものことだ)。ウエスタンの残る3人はいずれも優勢だったが、秒読みが60秒の大学将棋にどっぷり漬かった面々なので、そのあたりに不安はあった。しかし、それは杞憂だったようで、3人とも勝ち。こうして、ウエスタンBは初日全勝という素晴らしいスタートを切ることができた。
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2009年07月12日

社団戦記3 −凌ぐ−

 負けた後どう過ごすか、それは大きな問題である。先の負けをなるべく引きずらないようにしなければならないのだが、社団戦は次の対局までの時間が短く、できることは限られている。会場はビルの5階で、人が多くエレベーターも混雑するから、外へ出るのも一苦労だ。
 しかし、それでも私は外へ出ることにした。とにかく頭を冷やさなければならないと思ったのだ。チームメイトの某君を強引に誘って、道路を挟んだ向かい側にあるコンビニへ。栄養ドリンクを買って、店の前の歩道で飲む。そのくらいで元気になるほど単純にはできていないつもりだが、それでも多少は効果があっただろう。

 会場に戻ってきた時には、既にオーダーは決まっていた。次は東洋大学白山会2との対戦で、私は再び大将での出場だ。大将だから相手がきついということもない(まあ平均すると5〜7将よりは強いだろうが)し、特に嫌う理由はない。私は対局中に席を外すことが多いので、好都合であるとも言える。
 さて、今度は相手がノーマル四間飛車を採用。私はもちろん穴熊に潜る。振り飛車の指し方が消極的で、こちらは積極的に仕掛けて優勢を築いた。私は大駒を全て取るなど快調に指し進め、図の局面を迎える。09Jul06-3 97手.gif
 私はここで決めに出た。△1六桂▲2七玉△3九龍▲同銀△同馬と進行。飛車を渡したが、▲4一飛は△2一銀で耐えている。相手は△2一銀に▲1三香不成ときたが、△同金▲同桂成に△2八金から詰まして勝ち。
 後で冷静に見てみると、図の局面は反則でもしない限り負けようがない。△2一玉▲1三香成△3二金としても楽勝ではないか。しかし、対局中はとてもそうは思えなかった。逆転負けを恐れ、怯えていたのだ。まだ先の負けを引きずっていて、本調子ではないように感じられた。
 
 チームは4-3の辛勝。あと1つからが長かったが、なんとか凌ぎきった。私を含めて悪い負け方をした者は何人かいるのだが、他のメンバーがうまくフォローできている。チームの状態は良好だ。
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2009年07月10日

社団戦記2 −7年ぶりの大逆転負け−

 次は東農大OBとの対戦。私は再び大将としての出場となった。まだ2試合目だし、小細工をする必要は全くない。エースが来ようが当て馬が来ようが、堂々とぶつかればいい。

 私の将棋は相手の四間飛車から相穴熊に。定跡形で見慣れた進行だったが、それでも相手の早指しは異常なくらいだった。自分が指してから1秒もしないうちに指してくる。こちらも時間で大差をつけられるのは嫌なので、すぐ指せるところはすぐに指したが、仕掛けのあたりで長考に沈んだ。団体戦だし、熱くなって手拍子で指すのは相手の思う壺だ。09Jul06-2 131手.jpg
 落ち着いて攻めたのが良かったのか、局面はいつの間にか堅い、攻めてる、切れないという形に。いわゆる穴熊の必勝パターンである。問題はこちらが30秒将棋で相手は20分以上残していることだが、自玉は絶対詰まないので考えやすい。少しもたついたものの、上図の局面では勝ちを確信していた。
 ここでの私の読み筋は、△4六銀▲同玉△4三飛▲4五歩△同飛▲同玉△5五金▲4四玉△4二銀(下図)で必至。しかし、△4三飛に▲3七玉と引かれ△2八銀▲同玉△4八飛成▲3八金となった時に、持ち駒に銀がないと詰まない。ゆえに△4六金▲同玉△4三飛▲4五歩となったが、ここで私は誤算に気付く。最後に残るのが銀だと、前述の手順の△4二銀が必至になっていないのではないか…。時間に追われ咄嗟に△5五銀と打ったが、相手は間髪を入れず▲3七玉。明らかに変調である。09Jul06-2参考図.gif
 大半の読者諸兄はお気付きかと思うが、持ち駒が金だろうが銀だろうが、前述の△4二銀までで必至である。▲5三飛などと受ければ△3三銀打以下簡単に詰むわけだが、情けないことに私はこの△3三銀打が全く見えておらず、4五に打つ金がないとダメだと思ってしまっていたのだ。
 これまでの履歴をリセットして考えられないのが私の悪いところで、局面はまだ優勢なのだが、動揺から頭はすっかり混乱してしまった。その後も悪手を乱発し、まさかの大逆転負け。
 これほどの逆転負けは7年前の中部オール学生(私と長い付き合いの方はわかる…かな?)以来である。頭が熱いどころの話ではない。一軍戦でこれをやらかして3-4なら、その日はもとより数ヶ月は立ち直れなかっただろう。
 私が投了したときには、まだチームの勝敗は決まっていなかった。私の将棋も167手という長手数だったのだが。残っている対局を見る限り、なんとか凌いでいそうではあったが、相手が投了するまで負けの可能性は常にある。チームが早々と1敗を喫する可能性、私が取り返しのつかない大失態をしたことになる可能性は、まだ残っている。なんとか助かっていてほしい。私はただ願うばかりだった。

 相手方の選手が詰み筋をうっかりして、3-3で残った副将戦はあっけなく終わった。助かった。負けなくて良かった。
 まさに冷や汗モノの勝利。チームを、そして私を救ってくれたチームメイトには、ただただ感謝の一言である。
posted by せた at 01:07| Comment(15) | TrackBack(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月08日

社団戦記1 −背負いなれたプレッシャーとともに−

 大将の席に着く。盤から離れて座る。茶と目薬と扇子を机に置く。いよいよ、社団戦が始まる。
 社団戦は3回目だが、今回の自分の立場は、これまでとは違う。理屈抜きに自分が勝つこと、それが仕事である。昨年や一昨年と異なり、今年のチームには全国クラスの強豪はいない。ゆえに、自分くらいの実力の者がしっかり勝たなければならないのだ。
 そんな状況だから、プレッシャーはあった。しかし、それは昨年のプレッシャーよりははるかに健康的なものだった。昨年は強いチームの控え選手という立場で、自分が勝ってチームメイトに戦力として認めてもらわなければという思いで戦っていたのだが、それは劣等感からくるプレッシャーであり、弱いチームの主力選手を長年やってきた自分には違和感もあった。それに比べると、今回のプレッシャーは慣れ親しんだものだ。
 目標は12勝以上。勝率で言うと8割以上ということになる。一昨年は3部で6勝2敗だったから、4部で出る今回は、少なくともそれ以上の勝率を残さなければなるまい。あわよくば全勝という思いも、もちろんあった。
 しかし、不安がないわけではなかった。最大の問題は自分の性格である。落ち込むと立ち直れないから、昨年のように連敗地獄にハマってしまう恐れもある。4部だから最終的には指し分けくらいで凌げるだろうが、チームの戦力を考えるとそれで良いはずがない。
 自分の浮沈のカギは初戦だと思っていた。ここで負けると、昨年の悪夢がまたよみがえる。そうしないためには、とにかく勝つしかない。

 さて、その初戦は相掛かりになり、先手の私が先攻した。けっして成算があったわけではないが、駒組み合戦で持ち時間を使い果たす展開は避けたかった。秒読みには自信がないし、私の序盤力では駒組みが長いと不利だ。仕掛けていい勝負だと思ったら気合良く仕掛けようと、前々から決めていた。
09Jul06-1 42手.jpg 図は中盤戦。私が▲4五歩と突いたのに対し、△5三銀と駒を足されたところである。今見ると、7九の銀が私の焦りを物語っているような気がしなくもない。
 ここで少し考えて▲4四歩△同銀▲1五歩と攻める。これに対し、相手は5分以上考えて△2四銀。どう見ても非常手段という手である。ここで局面も心理面も優勢を意識。以下▲同銀△同歩▲1四歩とすると、△1二歩と受けられた。▲1四歩の瞬間が甘いので反撃があるかと思っていたが、相手は辛抱を選んだわけだ。しかし、▲4五歩からさらに攻め立てると、相手はあっさりと土俵を割った。71手で先手勝ち。
 こうして、今年の初戦は快勝となった。しかし、まだしっくり来ないような感触があった。たまたま結果オーライだっただけで、相手のちぐはぐな指し手に助けられたという感が否めなかったからだろうか。とにかく勝たなければならない立場だから、安堵感はもちろんあったが。
 チームは6-1。3部復帰に向けて、まずは好スタートを切ったと言えるだろう。
posted by せた at 01:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 将棋 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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